組織実行力強化ワークショップが求められる背景
多くの新興・ベンチャー企業では、急激に変化する市場環境の中でスピーディーな意思決定や実行力が求められています。しかし、経営トップが社員に権限を委譲しようとしても、権限委譲 が十分に行われず、最終的には経営トップ自らが判断を下し、細かな指示を出さざるを得ない状況が散見されます。
具体的には下記のような状況が考えられます。
- 独創的なビジネスモデルや技術力を活かし、事業をいち早く成長させたい。しかし、自社の組織・人材の現状に目を向けると・・・
- 具体的な指示を出さないと現場が思うように動かない状態だが、その都度指示を出している余裕がない
- 現場のメンバーにもっと権限を与えていきたいが、責任を完遂できる能力がまだ十分に備わっていない
- 市場で起こっている変化や顧客の声をメンバーが迅速に捉えきれず、トップとして次の一手を打つことができない
こういった事態を招いてしまう理由として、「経営トップが権限を委譲したものの、社員と目指すゴールが共有されぬまま業務が進行してしまう」あるいは「計画策定の段階でゴールは共有されたものの、その後の進捗管理が放置されてしまう」といった要因が挙げられます。
このような課題を解決するためには、
- Plan
- 期初時点での経営トップと部門責任者のゴールイメージの共有と具体的なKPI(Key Performance Indicator:重要業績指標)の設定
- Do
- 日々の活動結果のモニタリング機能の整備
- Check/Action
- 活動結果の確認と人事評価を通じた適正なフィードバックの実行
のサイクルを回すことが欠かせません。
しかしながら新興・ベンチャー企業では上記のような仕組みが十分に整備されておらず、また、部門責任者層が十分なマネジメント経験を積んでいないケースも見受けられます。
本サービスはそのような新興・ベンチャー企業を対象に、ワークショップ 形式で組織の実行力を高めていくことを狙いとしています。
組織実行力強化ワークショップの機能とメリット
1.トップと現場責任者間の視界の共有
従来、暗黙知的に共有していたゴールイメージが、具体的なKPIの設定を通じてより明確になるため、現場責任者は有効なアクションプランを策定しやすくなります。
2.目標設定~進捗管理~評価」の一連のサイクルを通じた計画とコントロールの実行
組織目標を個人目標に落とし込み、進捗管理と評価を実施するPDCAサイクルを組織の末端まで定着させます。
3.評価のフィードバックを通じた個々人へのインセンティブの提示と組織力の強化
現場責任者が各メンバーの実行結果を適切に評価するプロセスを通じて、メンバーの動機付けと組織的に計画を実行する力を強化します。
クレイア・コンサルティングが提供する組織実行力強化ワークショップの特長
経営幹部と現場責任者の視野を共有するため、現場責任者を参画させ、参加者の目線を引き上げながら計画へのコミットメントを醸成すると共に、経営トップが目指す方向に向け、現場責任者の動機付けを促していきます。
次に、現場責任者とメンバーの間で、重要業績指標を実現させるための中間指標やアクションプランを策定します。現場責任者とメンバーの共同作業により、事業計画や部門計画の実行に向けたコミットメントを醸成すると共に、現場責任者のリーダーシップの発揮を促すことが可能となります。
その後、設定した中間指標の達成状況を可視化するため、業績評価制度を構築します。これにより、業績評価制度の結果を個々人の処遇決定にも反映できるようになります。計画通りに活動が進んでいない場合でも、現場が自律的に解決策を作成し、リカバリーに向けた活動が取れる状態を目指します。
- 特徴1
- 社員参加型のワークショップを開催し、コンサルタントのファシリテーションを通じて経営計画を部門や個人の活動計画にブレイクダウンします。
- 特徴2
- 全社のビジョンや経営計画に基づき、各現場で実現すべきKPIを社員自らが設定し、自律的なコミットメントを引き出しながら全社の経営計画実現を促します。
- 特徴3
- 設定されたKPIの到達状況を確認し、次の施策にスピーディーにつなげていくためのステップを定めます。また、一定期間(半期または四半期)の活動結果を振返り、個々人の処遇に反映するための業績評価制度を構築します。
組織実行力強化ワークショップを実施する際の流れ
全社の経営計画の実現に向け、次の3つのステップを実施します。(実施期間は、約4ヶ月~6ヶ月を想定)
Step1.全社の経営計画に基づく部門別重要業績指標の抽出・設定
- 対象企業の事業・組織・人事に関する現状分析
- 全社経営計画 や組織ミッションに基づく部門別重要業績指標の抽出
- 部門別重要業績指標の妥当性を検証するためのワークショップの実施
※ワークショップの対象:経営幹部および現場責任者(一般社員の参加による実施も可能です)
Step2.部門別重要業績指標に基づく業績評価制度の構築
- 業績評価 制度の設計
- 業績評価制度と現行処遇制度との連結支援
Step3.経営幹部、部門責任者、一般社員を対象とした目標設定トレーニング
- 経営幹部と部門責任者による経営計画・部門目標の共有
- 部門責任者と一般社員による部門目標および個人目標の共有
※経営幹部と部門責任者、部門責任者とメンバーによるワークショップを開催