M&Aを成功させる上で「人」の融合が課題であることは認識されているものの、M&Aの発表や統合過程で起こる出来事がそこで働く人々にどのような意識の変化をもたらしたのか、については意外に知られていません。そこで、人事統合の課題が特に大きいと予想される「買収された会社(被買収企業)」で働いている(または働いていた)人々に着目して意識調査を実施しました。
その結果、被買収企業の社員の4割以上が、M&Aの発表を聞いて転職を考えたと回答しました。そして、社員の約10%がM&Aの発表から1年未満で、約20%が3年未満に実際に退職しており、買収企業にとって人材流出のリスクは予想以上に大きいことがわかりました。
また、M&A後に発生した問題として、4割以上の人が「優秀な社員の流出」「社内の雰囲気の悪化」を挙げました。統合をネガティブに捉えがちな被買収企業の社員感情をコントロールし、周りへの影響力も強いエース人材をいかにリテンションするかが課題になると考えられます。
調査概要
- 調査期間
- 2016年4月15日~17日
- 回答方法
- 多肢選択式
- 対象者
- 被買収企業に勤務する(または勤務していた)正社員400名
目次
はじめに
I 本レポートの構成
II 予期せぬ人材流出のリスク
- 1.人材流出のリスク
- 2.人材流出の実態
- 3.M&A発表時に社員が感じた不安
- 4.社員への丁寧な説明
III 統合過程で生じる社内混乱や問題
- 1.M&A後1年以内に生じた混乱と問題
- 2.M&A後1年の変化
IV 人と組織が融合する際の課題
- 1.社員間の融合や一体化がうまく言った組織/うまくいかなかった組織の条件
- 2.転職せずに留まった人の意識
V まとめと考察
VI 調査概要とデータ属性
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