人間に対する両極端な二つの見方について、マグレガ-が提唱した行動科学の考え方『X理論』は基本的に否定的な見方であり、次のような考え方から成り立っている。
- 人間は生来仕事が嫌いで、できることなら仕事はしたくないと思っている。
- 人間は強制されたり、統制されたり、命令されたり、罰を与えると脅さなければ目標を達成させることはできない。
- 人間は命令される方が好きで、責任を回避したがり、野心を持たず安全を望んでいる。
一方『Y理論』は基本的に肯定的な見方であり、次のような考え方から成り立っている。
- 仕事で心身を使うのは、遊びや休憩と同じく当たり前のことである。
- 人は進んで目標にコミットし自らにムチ打って働く。
- 献身的に目標達成に尽くすかどうかは報酬によって決まる。
- 人は条件しだいでは責任を引き受けるばかりか、自ら進んで責任をとろうとする。
- 創造性(優れた意思決定のできる能力)は人口の隅々まで行き渡っており、マネジメントを預かる人間だけに限られているわけではない。
- 現代の企業においては、従業員の知的能力はほんの一部しか生かされていない。