仕事場面における人間の欲求を三つの階層に整理した考え方のこと。アルダルファ(Alderfer:1972)が提唱した。
マズローの欲求段階説が、人間全体についての論理的考察であったのに対し、ERG理論は仕事場面の人間の欲求について、実際の研究結果に基づいて考えられた理論である。
ERG理論の欲求階層は、低次なものから順に、生存欲求(Existence)、関係欲求(Relatedness)、成長欲求(Growth)の三階層に整理される。
マズローは、低次の欲求が充足されると高次の欲求が生じるという具合に、各欲求が段階的に現れると考えたのに対し、ERG理論では、各欲求は連続的に現れ、低次の欲求と高次の欲求が同時に生じることもあるという現実的な考え方をしている。