組織・人事機能のスキーム・プラットフォームの設計
- グループ再編時の人事支援(グループ人事) M&Aにおける組織設計のポイントは、「業務の再定義」と「人材の再配置」です。組織設計を成功させるには、業務と人材の現状を正確に把握し、現実的な移行プランを作成することが重要です。特に、新しい組織への移行プランが成功の鍵となります。
- グループ再編に伴うシェアードサービス機能の集約 M&Aで複数企業を統合する際、間接部門の重複が発生します。シェアードサービスセンター化(SSC化)は、コスト削減、業務標準化、ガバナンス強化に有効です。SSC化を進めるには、戦略的なコミュニケーションと人材の不安を解消する施策が必要です。移籍方法やキャリアパスの検討も重要です。
- 持株会社化に伴う人事支援 持株会社は企業の統合に伴う大量の法的手続きや労働条件の統一、組織再編などが不要となりPMIを比較的容易に進められることから"買収後のスムーズなPMIを実現する"という効果が見込まれます。人事の観点から見た、M&Aに伴う持株会社移行の際に検討すべきポイントを説明しながら、M&Aに伴う持株会社移行時の人事支援について、検討べきポイントを解説します。
- 対等合併時の人事統合 対等合併では、各社の制度や文化、経営方針の統一が難題です。これに対応するには、特定の企業に偏らず、社員の感情に配慮しつつ、統合後の理想像を見据えて経営層が公平な意思決定を行うことが重要です。
- 分社化・カーブアウトに伴う人事支援 カーブアウトでは労働者の同意の有無に応じた対応が必要で、カーブアウト後の人事管理には工夫が求められます。課題として事業譲渡や会社分割に関する労務対応とスタンドアローン・イシューがあり、それぞれの対応策を解説します。
- 組織・人事のオペレーション体制 企業買収時の組織・人事オペレーション統合は重要な論点です。一般的には被買収企業のオペレーションを買収企業に統合しますが、カーブアウトM&Aでは「スタンドアローン・イシュー」が発生します。買収側のオペレーションを拡大適用する、TSAを締結して支援を受ける、または外部にアウトソースするという対応方法があります。
経営統合やグループ再編時の様々なスキームに沿って、組織・人事の観点から留意すべき事項やリスク(雇用契約の継続性や労働諸条件の承継の在り方など)を事前に洗い出し、現実的なリスク軽減策と共に、最適な組織・人事のプラットフォームを設計します。