M&Aや組織・グループ再編はすでに日本でも主要な経営手法の一つとなっていますが、その成功率は依然として低いままであり、その原因の一つに人事マネジメントの諸制度の統合が難解なことがあげられます。
人事マネジメントの統合が困難なのは、人事およびその周辺に存在するリスクが多種多様かつ複雑であるためです。2社以上の組織が融合する以上、最善策をとるためには数々のトレードオフを乗り越えなくてはならず、時には短期的な痛みを背負いながら長期的な果実を得ていくことも必要になります。
このように難解を極める人事統合の仕組みとその具体的な方法を、弊社事例を丹念にひもといた解説を通して一気に習得いただける講座を、以下のとおり開催いたします。
プログラムの概要
第一部(理論編) 「M&A・組織再編における人事の効果とリスク」 (14:00~15:00)
針生 俊成(当社ディレクター)
人事マネジメントの統合効果を最大化するために、乗り越えなければならない4つのリスク(モチベーションリスク、法的リスク、人件費リスク、運用能力リスク)を解説します。
- モチベーションリスク:将来が不透明なことなどによる「不安感」、処遇格差などによる「不公平感」、処遇引下げなどによる「被害者感情」、フェアな評価の不在などによる「閉塞感」など
- 法的リスク:従業員の処遇引下げなどによって発生する非合理的な不利益変更と、それによって発生する訴訟リスク
- 人件費リスク:モチベーションリスクと法的リスクを回避するための処遇条件統合費用と、既存の人事制度を運用し続けた場合の将来の人件費増加
- 運用能力リスク:統合新会社での不公平な(甘辛の差がある)評価・処遇の元凶となりうる、企業間の制度運用能力格差
また、統合のステップ(統合の決定から合併当日まで/合併後の人事マネジメント完全統合まで)に沿って、リスクを踏まえたタスク(デューデリジェンス、人事統合シナリオ構築、労働条件の統合、等級・評価・処遇の統合、退職金・年金の統合、人事システムの統合、採用プロセスの統合、等)を、チェックリスト方式で解説します。
第二部(事例編) 「M&A・組織再編における人事統合事例紹介」 (15:10~16:30)
針生  俊成(当社ディレクター)、桐ケ谷  優(当社執行役員ディレクター)、橋本  卓(当社ディレクター)
人事マネジメント統合の進め方(統合シナリオ)は、統合後の事業戦略、各社間の人事マネジメントの精度の差、統合までの時間的余裕などの状況によって異なります。
弊社がこれまでに手掛けた70社以上にのぼる人事マネジメント統合事例の中から、代表的な統合シナリオを比較しながらご紹介し、各社の状況の違いを踏まえた統合タスクの優先順位の考え方や、特に留意すべきリスクと対策について、実例に基づいた解説を行います。
また質疑応答の時間も準備しております。
◆ご参加特典◆
弊社が昨年出版しました著書『やる気もある!能力もある!でもどうにもならない職場~閉塞感の正体』と、M&A前後から合併後(PMI)に至る人事業務の全フェーズでご活用いただけるチェックリスト(小冊子)を贈呈いたします。
※本プログラムの内容や特典は一部変更となることがあります。あらかじめご了承下さい。
実施要領
- 対象者
- 経営幹部/役員、経営企画・人事部門責任者、実務責任者の方等※同業者の方のお申込みは、ご遠慮願います。
- 日時
- 2014年2月26日(水) 14:00-16:30
- 会場
- 東京 汐留 ヴィラ・フォンテーヌ汐留 会議室3(クリックで地図が開きます)(住所:東京都港区東新橋1-9-2 汐留住友ビル1階)
- 定員
- 60名 (先着順)
- 参加費
- 無料
お申込み手続き
受付は終了いたしました。
お申し込みから当日まで
- セミナー開催の1週間前までに、指定頂いたメールアドレスに参加証をお送りいたしますので、参加証を出力してください。
- 当日は参加証と名刺1枚をお持ち下さい。
- 会場入口の一般受付にて、参加証と名刺をご提出下さい。
申込締切
定員(60名)になり次第、申込を締め切らせていただきます。先着順。
個人情報について
申込の際に、ご提示いただいた個人情報は本セミナーの受講に関する事務処理(連絡・お問い合わせ、参加者名簿)および個人を特定しない統計処理、弊社開催のセミナー、イベント情報などの提供、ご案内、問い合わせに利用させて頂きます。